平成26年 9月 定例会 平成26年
和歌山市議会9月
定例会会議録 第2号 平成26年9月22日(月曜日
) -----------------------------議事日程第2号平成26年9月22日(月)午前10時開議第1
会議録署名議員の指名第2
一般質問 -----------------------------会議に付した事件日程第1
会議録署名議員の指名日程第2
一般質問(
戸田正人君、
宇治田清治君、岩井弘次君、姫田高宏君)
-----------------------------出席議員(36名) 1番
中村朝人君 2番
松坂美知子君 3番 永野裕久君 4番 西風章世君 5番 園内浩樹君 6番 中塚 隆君 7番 浦平美博君 8番 小川孝夫君 9番 上田康二君 10番 山本忠相君 11番 中谷謙二君 12番 丹羽直子君 13番 吉本昌純君 14番 井上直樹君 15番 渡辺忠広君 16番 姫田高宏君 17番 薮 浩昭君 18番 奥山昭博君 19番 中尾友紀君 20番 島 幸一君 21番
戸田正人君 22番 松井紀博君 23番 野嶋広子君 24番 古川祐典君 25番
尾崎方哉君 26番 山本宏一君 27番 南畑幸代君 28番
森下佐知子君 29番 岩井弘次君 30番 松本哲郎君 31番 中村協二君 32番 寒川 篤君 33番 北野 均君 34番 山田好雄君 35番
宇治田清治君 37番 佐伯誠章君
---------------説明のため出席した者の職氏名 市長 尾花正啓君 副市長 荒竹宏之君 理事 森井 均君
総務公室長 坂本安廣君
危機管理局長 山田 丘君 財政局長 小林亮介君
市民環境局長 山本彰徳君 健康局長 辻 正義君 福祉局長 南 秀紀君
まちづくり局長 豊田勝彦君 建設局長 山崎隆弘君
会計管理者 前北幸夫君
教育委員会委員長 中村 裕君 教育長 原 一起君 教育局長 阿形博司君 消防局長 林 正義君
公営企業管理者職務代理者水道局長 富松 淳君
選挙管理委員会委員長 川端正展君
代表監査委員 伊藤隆通君
人事委員会委員長 水野八朗君
---------------出席事務局職員 事務局長 尾崎順一 事務局副局長 中野光進
議事調査課長 佐伯正季
議事調査課副課長 中西 太 議事班長 池澤昌俊 調査班長 和田孝司 企画員 藤井一成 企画員 村井敏晃 事務主査 竹下裕威 事務主査 佐川恭士 事務主査 國定正幹 事務副主査
北野統紀 --------------- 午前10時00分開議
○議長(寒川篤君) ただいまから本日の会議を開きます。
---------------
△日程第1
会議録署名議員の指名
○議長(寒川篤君) 日程第1、
会議録署名議員の指名を行います。 本日の
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において
戸田正人君
宇治田清治君 岩井弘次君 以上3人の諸君を指名します。
---------------
△日程第2
一般質問
○議長(寒川篤君) 次に、日程第2、
一般質問に入ります。 各会派の代表による質問を許します。
戸田正人君。--21番。 〔21番
戸田正人君登壇〕(拍手)
◆21番(
戸田正人君) それでは、議長のお許しをいただきましたので、絆クラブを代表して質問させていただきたいと思います。 まず初めに、過日、御逝去されました故
和田秀教議員に謹んで哀悼の意を表します。 和田先生が日ごろから重んじられていた
和歌山市議会の伝統や歴史、そして、最後の最後まで
市議会議員として貫き通された和田先生の覚悟、信念、私も後輩の一人としてそれらの魂を継承しながら、今後、
和歌山市議会のさらなる発展のために努めてまいりたいと思います。どうか安らかにお眠りくださり、そしてまた、御浄土から
和歌山市議会をお見守りくださいませ。 さて、議会人であるがゆえ、気持ちを切りかえ代表質問へと進ませていただきたいと思います。 まず、尾花市長に初当選のお言葉を差し上げるところではありますが、今回このような状況でありますがゆえ、控えさせていただきたいと思いますので、御了承願います。 いずれにしましても、市長、伝統と歴史ある
和歌山市議会議場における市長席の座り心地はいかがなものでしょうか。きっと長年お勤めになられた
和歌山県庁とは、同じ役所でも全く違った景色や空気をお感じになられていることとお察しいたします。 さて、さきの
市長選挙では6人の立候補者が出馬され、投票日当日は台風直撃といった例年にない悪天候に見舞われました。平成18年7月に行われた前々回の
市長選挙では、投票率が44.42%となり、当時の
史上最低投票率となってから、前回の
市長選挙である平成22年8月でも36.45%を記録し、さらに今回の
市長選挙においても、台風の影響が大いにあったものと思慮いたしますし、その状況下における投票所の対応や環境が適切であったのかどうかも含め、さまざまな要因があったものと鑑みますが、投票率は30.84%と3回
連続ワースト記録を更新し、市民に最も身近な自治体の
市長選挙というものが非常に遠く離れていってしまってるのではないか、ひいては市民目線の
市政運営が行われてきたのかどうかなど、
二元代表制の一翼を担う議会人として、その投票率を心配するところであります。 ちなみに、過去の
和歌山市長選挙における
最高投票率は、昭和26年4月の90.20%でありました。当時の人口も約20万人あり、そのような中、10人に9人が投票に行ったとされるわけです。官選から民選に移り変わって間もない時代背景であったとも認識しておりますが、
和歌山市政というものが最も市民の身近な自治体であり、その
代表者選びである
市長選挙が多くの市民の意思を反映すべく、形として投票行為にあらわれていたように見受けられます。 また、平成25年度に行われました
市政世論調査においても、開かれた
市政運営であるかを判断するには何を重視しますかとの設問に対し、市民目線で市政が進められているかどうかとの回答が52.1%と、市民の半分以上の方々が市民目線による
市政運営を重視しているのであります。 まさに、尾花新市長に求めたいのは、市民との対話を重視し、開かれた
市政運営を健全に遂行していただきたいと思うと同時に、多くの市民が市政に対して希望や夢が今後、形として投票行為にあらわせていただけるよう、しっかりと市民の声を聞いていただきたいと願うのであります。 さて、さきの臨時会の所信表明で重要施策の一端として、産業、町、人を元気にするという「3つの約束」をお示しになられました。私も非常に共感するところであります。その中、「街を元気に」するという約束では、
JR和歌山駅と
南海和歌山市駅は、
まちなか再生の重要な拠点であるとお述べになられ、
民間事業者と県などの関係機関と連携を密にしながら、駅周辺の再開発による
にぎわい空間の創出に取り組むとお示しになられました。 私も本年2月議会におきまして、
南海和歌山市駅前周辺再開発における質問をさせていただき、今回においても若干重複するところもありますが、新市長が誕生し、新たな
まちづくりのベクトルをお示しいただきたい旨、御理解願いたいと思います。 さて、市長も御存じのように、1973年5月にオープンし、約40年間、和歌山市の代表的なデパートとして栄えてきた
高島屋和歌山店が先月の8月末をもって閉店いたしました。それに伴い、市駅前の商店街には、より拍車をかけた衰退や市街地の空洞化はもとより、同エリアに立地する
市民会館、図書館、博物館、そして、
本市公共交通のかなめとなっている
和歌山バスの存続など、和歌山
市駅前周辺、それに関する機関や機能が今後どうなっていくのか、また、和歌山市行政においても
市駅前周辺再開発などの具体的なビジョンが乏しく、
市駅前周辺地域では、夢や希望の失った負のスパイラルが起こっていると私は考えるところであります。 また、
仁坂和歌山県知事は、昨年12月27日、県庁の仕事納め式の訓示で、当時本市が
政治的レームダック状態であったのを憂いてのことだとは思いますが、
県政マターで
市駅前周辺再開発における腹案がおありかのような発言をされたのが記憶に新しいところであります。 そのことに対して、私は、本市職員として知事の発言はどのようにお感じになられているのかと質問いたしましたところ、「
まちづくりは、住民に最も身近で地域の実情を把握している市町村の役割であると考えております。地方分権の時代に、これまでその役割を主体的に進めてきました職員の一人として、知事の発言については歯がゆい気持ちもありますが、県都であり中核市の職員として、県にリードされることなく、和歌山市のことは和歌山市でやるという気概と情熱を持って
--まちづくりを進めたいと考えています。」と、本市職員による答弁がなされました。 まさに和歌山市は、平成9年4月に中核市に移行して以来約17年以上が過ぎましたが、平成7年に
地方分権推進法が制定され、国から地方自治への権限移譲が決定された後、都市計画や
中心市街地活性化計画の策定に当たっては、自分たちの町のことは自分たちで決めるという自治事務に対し、地方主体の
まちづくりを本市は行ってきました。 補助金があるからその事業をしよう、県に腹案があるからそれに乗っかかっていこうというものではなく、和歌山市が
市駅前周辺再
開発協議会などの主体性を持った会議を正式に立ち上げていただき、これは広域行政及び補完行政である県に働きかけていくという順序、手順こそが県市協調であると私は思います。 本市職員の気概や情熱、また、私がるる述べさせていただいている中核市である和歌山市の立場を含め、市長は県市協調をどのように捉えておられるのか、御答弁願いたく思います。 また、勝手な心配事かもしれませんが、私の周りの市民からよく耳にすることがあります。それは、つい先日まで
県行政組織における
仁坂和歌山県知事の部下というお立場であった尾花市長は、今後、もし本市と県で相違が生じた場合や、本市の自治事務に対し、
県政マターであるかのような事案が生じた場合でも、元上司であった知事に対し、毅然たる態度で和歌山市の主張をやっていただけるのかどうか、和歌山市職員3,000名のトップとして、そして、
和歌山市民約36万5,000人のトップとして、市長の覚悟と決意をこの議場でお聞きしておきたいと思います。 さて、話を戻しますが、先ほどから述べさせていただいている
市駅前周辺再開発に関することと、同じく
市駅前周辺エリアにある和歌山市の
文化ゾーンとして位置づけられてきた
市民会館、図書館、博物館などの立地条件、また、それらの将来像においても非常に強い関連性があるものと私は考えます。 まず、
市民会館において、年間約2億円の
管理運営コストが必要とされている中、大ホールの利用率は年間約30%でしかなく、それは1年365日に対して253日も稼働していないことを鑑みたとき、そのコストがふさわしいのかどうか疑問に感じるところであります。 加えて、今後、耐震診断により改修が必要とされ、附帯設備も老朽化が進んでいるところから、多額の予算を講じて、建てかえを含むさまざまな可能性を考えていかなければならない状況下であることは紛れもない事実であります。 また、
市立博物館においても、過去3年間の
入館者状況は約1万2,652人であり、本市人口から考えた場合、その割合は3.4%にしかすぎません。また、少ない日には1日5人から6人しか来館されていない日もあるとのことで、本市の
歴史的遺産は市民に余り触れていただけることのない宝の持ち腐れとなっております。 また、こちらも年間約1億2,000万円という
管理運営コストと、あれほどの規模の博物館が本市にとって今後も妥当かどうか、改めて考えていかなければならない時期が来ているのかもしれません。 最後に、
市民図書館についてであります。実質的に年間何人の市民の方々に本を貸し出しているのかを推計したところ、その数は年間約1万5,330人と推計され、
和歌山市民の約4.2%にしか貸し出しされていないこともわかりました。 重ねて、市民1人当たりの
貸し出し冊数は、全国平均である年間5.4冊を大きく下回る2.2冊であり、この数字は中核市42市中、最下位の42番目の数字であります。これは
図書館ユーザーのためだけに存在してる図書館のようにしか見えず、
行政サービスとして納税者の貴重な税金で賄われている、広く市民に活用してもらえる
ユニバーサルサービスといったものからほど遠い施設であると言わざるを得ないのではないでしょうか。 前回の私の
一般質問で、
市民図書館の管理運営に
指定管理者制度を導入すべきではとただしたところ、
教育委員会は、「
市民サービスの向上に向けて検討を深めていきたい」と御答弁いただきました。今後の動向に期待したいものですが、先進的な自治体の図書館は、本を提供するだけではなく、暮らしの中の身近な情報拠点であり、それは市民の生涯学習を支える知識と情報発信の司令塔のような位置づけで、さまざまな取り組みを能動的に働きかけ、市民はもとより他都市からの観光客や会社員などにも利用される
公共施設としてさま変わりしていってるようであります。 図書館などの
教育文化施設たりとて
公共サービスの一環であります。今後、耐震補強や改修などさまざまな工事が必要とされるそれらの施設に多くの市民や観光客が訪れていただけるよう、本市の
ランドマーク的な可能性を追求した政策も取り込む必要性を感じます。そのためにも、
政治的主導による政策はもとより、それによる予算措置もしていただかなければ、
市駅前周辺エリアに立地する本市の貴重な文化施設の
ポテンシャルを生かし切れていないと思うのであります。 ここで、市長に、全国さまざまな自治体で図書館が
まちづくりの一役を担っているという事例を幾つか御紹介させていただきたいと思います。 まず、佐賀県武雄市では、図書館の
指定管理者に
レンタルショップの
TSUTAYAを展開する
株式会社カルチュア・コンビニエンス・クラブを指名してから1年が過ぎました。武雄市の発表によりますと、来館者数は年間約92万人と昨年度に比べ3.6倍にもはね上がったそうです。武雄市がまた算出した経済効果は約20億円、
民放テレビ局で放送された番組を代理店が広告に換算した効果は約16億円とも試算されており、
公共図書館にスターバックスコーヒーの導入やDVDや
CDレンタル、また、雑誌や書籍等の販売をする
TSUTAYAをそっくりそのまま導入し、内装や外観も
東京代官山の
TSUTAYAと同様のものを施したのであります。まさに、武雄市の
ランドマークとして図書館を活用した先進的な
まちづくりの事例となっております。 また、
徳島市立図書館では、JR徳島駅の目の前にある
そごう百貨店を含む商業施設の一角に移転し、いわばデパートの中に図書館が設置されているような複合施設となっております。これは図書館と
商業施設、水と油のような関係にも見えますが、それはお互いの
ポテンシャルを生かしながら、うまく集客に努めておられるようであります。売り上げが低迷し、撤退も視野に入れていた
徳島そごう百貨店を含む商業施設の売り上げも前年度対比120%の伸びを示し、駅前にある
商業施設の活性化にも一定の効果があったとされています。 そして、愛知県
一宮市民図書館についてであります。こちら一宮市は、
中心市街地活性化構想において、昭和27年に建設され老朽化した
JR尾張一宮駅ビルの建てかえや、
中央図書館など
公共施設の機能拡充と商業などの民間施設を複合化した新しい駅ビルの整備も視野に入れた検討が行われ、その後、
中心市街地活性化基本計画と
中央図書館整備基本計画が同時進行し、国の
社会資本整備総合交付金や
合併特例債などを活用し、
JR尾張一宮駅と1階部分で連結する、いわゆる地上7階建ての駅ビルとして生まれ変わっています。 1階には観光案内や交番、2階から4階にかけては市民課や
福祉課所管の
ボランティア室や会議室、また、
子育て支援のための空間なども設置しております。そして、5階から7階にかけては
中央図書館を設置した
複合型施設となっておるのであります。まさに、
公共施設が駅と合体した一宮市の新たな玄関口として、今まで
中心市街地を訪れる機会のなかった方々の集客力を高め、滞留人口をふやし、町の活性化に寄与しているとのことであります。 さて、そのような先進市の状況をお踏まえいただき、
南海和歌山市駅前周辺再開発と本市の文化施設を関連づけた上で新しい構想をお考えになっていただきたいと思うのであります。例えば、国の新たな事業である
都市機能立地支援事業や
地方都市リノベーション事業から拡充した
都市再生構築戦略事業などがあります。 これらの指針にも、中心拠点の核の形成に向けて、生活に必要な都市機能を複合的に整備することを推奨しており、例えば、民間業者であるスーパーと
公共施設である図書館を複合化し、官民連携して機能を確保することなどが挙げられています。そのような補助金を活用しながら
南海和歌山市駅周辺に
民間商業施設などとコラボする新たな本市の複合施設を模索してもいいのではと私は考えます。 前回の
一般質問でも私は提言させていただきましたが、余り有効的な活用がなされていない
市民会館大
ホール機能をなくし、需要の高い約700人規模の
市民会館を新設してはどうでしょうか。また、武雄市のようなカフェや内装を充実させた
市民図書館を同居させてもユニークなことでしょう。特に図書館は、駅に近ければ近いほど、駅を利用する会社員や学生を初め、他都市から来られた観光客やビジネスマンなどは気軽に図書館に立ち寄ることができ、本市のさまざまな情報をその場で取り入れることが可能となるわけです。これこそ、
ユニバーサルサービスとしての今後の
公共施設のあり方ではないでしょうか。 そして、連日にぎわいがあり、特に週末になると多くの人々が訪れる
イオンモール和歌山の最寄り駅である和歌山大学前ふじと台駅から2駅、約7分なんですけども、そちらからアクセスできるという立地を考えたとき、郊外に位置する
イオンモール和歌山の集客力を
中心市街地に移動させる、滞留人口の増加へとつなげる最大のチャンスであり、
市民会館や図書館との連動は、
市駅前周辺エリアに秘められた無限大の可能性を感じるものであります。
市民会館はもとより、
市民図書館においては、
耐震補強工事を喫緊に推し進める計画があると聞き及んでおります。
耐震補強工事は非常に大切なこととして認識しておりますが、現行の図書館に単なる筋交いを入れるだけの外観も内装も変わることのない
耐震補強工事にだけはしていただきたくありません。図書館及びそれら文化施設の将来的なあり方と
市駅前周辺の活性化には、大きな連動性と可能性があるということをお踏まえいただき、私の提言に対する市長の御所見をお聞かせ願いたいと思います。 さて、市民の関心事の一つとして、今回の
市長選挙の争点にもなり、
和歌山青年会議所が主催の
和歌山市長選挙公開討論会でも議論がなされました
本市山口地区への
民間事業者による
産業廃棄物最終処分場設置計画ではないでしょうか。この問題をめぐり、本議場でもさまざまな議論がなされてきました。過去においても本脇、梅原地区など、
民間事業者による設置計画がなされるたびに、当該地区はもとより
和歌山市域全体の問題としてさまざまな議論や紛争が起こってきたものと私は認識しております。 私は、結局市民にとって安心・安全で適切な本市の
廃棄物処理に関する
グランドデザインがいまだに描かれていないがゆえ、
民間事業者が自己の
ビジネス都合による地域選定と設置計画がなされるたびに巻き起こる議論になっているのではと考えるのであります。 さて、現状、本市から排出される廃棄物は
大阪湾広域臨海環境整備センター--これは
通称大阪湾フェニックスセンターと呼んでるものでありますけれども--こちらで最終処分されております。
大阪湾フェニックスセンターは、1970年代から1980年代にかけて国内が
高度経済成長の中、
臨海部土地需要による
埋め立て造成などの対応と安定的な
廃棄物処分、いわゆる
最終処分場の確保が同時に解決できる仕組みとして、
センター法に基づき、近畿圏の
地方公共団体及び
港湾管理者が出資し、設置されたものであります。 目的としては、
大阪湾圏域、これは本市を含む近畿2府4県、168市町村で構成されているんですけども、そちらの区域から発生する廃棄物を適正に
埋め立て処分し、
大阪湾圏域の生活環境の保全を図ること、また、埋め立てによってできた土地を活用して港湾の秩序ある発展に寄与することとし、平成元年度から、それらの市町村から発生する廃棄物を安価な処分料による受け入れが開始されております。 現在、
最終処分場を持ち合わせていない本市で発生する廃棄物には、
青岸清掃センターで焼却処分により発生したばいじんや焼却灰、不燃物である瓦れき、
上下水道処理から発生する汚泥、また、民間から排出される
産業廃棄物、陸上残土などがあり、それらは
大阪湾フェニックスセンターで最終処分されているのであります。 しかし、
大阪湾沖埋め立て処分場も限りある容積であります。第1期計画で受け入れが開始となりました
尼崎沖処分場と
泉大津沖処分場の
管理型区画は、平成13年度末をもって埋め立てが完了し、第2期計画として平成13年12月から
神戸沖処分場で、さらに平成21年10月から
大阪湾沖処分場で廃棄物の受け入れが開始となって現在に至っております。 この2期計画では、
受け入れ期間が平成33年度までとなっていたところ、
一般廃棄物の減量化により平成39年度まで6年延伸することができており、地域の住民生活及び産業活動に伴い発生した廃棄物は、安定的に最終処分されていると言いたいところですけれども、本年6月11日、滋賀県高島市が基準値を超える
ダイオキシンを含む廃棄物を意図的に基準値が下回るように
データ改ざんをし、
大阪湾フェニックスセンターに持ち込んでいたと発表されました。同センターは、環境への影響はないとしたものの、
ダイオキシン類対策特別措置法などに抵触するとして、本年5月末から高島市の
廃棄物受け入れを禁止しております。 その後も、処分場をなくした高島市は、近隣の三重県伊賀市に受け入れを打診するものの、伊賀市はそれを拒否、今もなお同市の
管理センターに100トン以上ものばいじんが行き場をなくし、右往左往しているという実情があります。 また、同年6月23日、京都府宇治市など3市3町の
廃棄物処理を担当する
城南衛生管理組合が、また、同年8月28日には奈良県桜井市が同様の基準値を超える
ダイオキシンを含む廃棄物を
大阪湾フェニックスセンターに搬入していたことも発覚。これらの事件に対し、国は大きな不快感を示していると聞き及んでおります。 また、かねてから国は、埋め立てにより造成された土地を売却して費用を回収することを見込んでいたところ、実際は土地の売却が困難になっているという現状と、安価で最終処分される場が確保されているがゆえ、廃棄物の発生抑制や減量化などの意識がまだまだ希薄などの理由から、2期計画以降も今までと同様の枠組みにおける
フェニックス最終処分場が必ずしも適切とは言えないなどとの国が見解を示しました。それらの理由も含め、平成39年度以降の次期3期計画は不明瞭で、
埋め立て処分については具体的に何も決まっておらず、長期的に安定した
廃棄物処理体制が構築されているとは言いがたい状況であります。 私は、行政において安定した
廃棄物処理体制を確保することが不可欠であると思いますが、今後も和歌山市行政は
大阪湾フェニックスセンターの一員として同様の加盟自治体などと広域的に連携し、3期計画実現に向け強く国に要望していくものなのかどうか。また、自治体みずからが処分場を設置して最終処分をしていくものなのかどうか。また、万が一、本市の
廃棄物処理に関して方向性が定まらない状況に陥ったとき、
民間事業者が今回のような形で設置計画を提出するたびに本市は地域などを限定することもなく、法的に粛々と設置許可を出さざるを得ないという意思なき自治体とも言えるような将来像を続けていくべきことなのか。市長の和歌山市における
廃棄物処理に関する大綱をお聞かせ願いたいと思います。 加えて、山口地区の
民間事業者による
産業廃棄物最終処分場の設置計画に対して、許可もしくは不許可をどうお考えですかという各論は差し控えさせていただきますが、設置計画をされているところは、和歌山市滝畑の山間部に位置され、中央構造線の一部である根来断層が走っており、大型の直下型地震が発生すると、周辺地域における地すべりや崩壊の可能性があるのではと有識者により予測されている地域でもあります。 また、その周辺から流れ出る水というものは、当たり前のように高いところから低いところへ、地下に浸透し地下水として、また、川となって下流へ流れていくものと考えた場合、設置計画されている標高230メートルの山間部が本市における
産業廃棄物最終処分場として本当に適切な場所であるのかどうか。地域の方々を初め多くの市民の署名や陳情、また、この議場でさまざまな議論が前大橋市政のときから行われてきました。 そのような議論を踏まえていただき、私が尾花市長に一番お聞きしたいところは、
民間事業者が計画している
本市山口地区は
産業廃棄物最終処分場としてふさわしい区域なのかどうか。これは行政的な見解ではなく、尾花市長が政治家として、政治家としてどのような御見識があるのか、あわせてお聞かせ願い、絆クラブの代表質問とさせていただきたいと思います。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(寒川篤君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕
◎市長(尾花正啓君) おはようございます。21番戸田議員の御質問にお答えします。 1点目の市駅前再開発について、市長は県市協調をどのように捉えているのか、元上司であった仁坂県知事に対し、毅然たる態度で和歌山市の主張をできるのか、市長の覚悟と決意をお聞きしたいとの2点に一括して答弁させていただきます。 本市は、市民に最も身近な基礎自治体として、また、地域における中核都市として主体的に
まちづくりを進めていく責任を負っており、私はその責務をしっかり果たしていく覚悟です。したがって、私の考える県市協調は、共通課題について話し合う機会をこれまで以上にふやした上で、市にとって必要な事業に県の協力をいただき、よりよい
市民サービスを効率的、効果的に提供していくことです。 こうした連携を進めるためには、県と市が対等な立場で議論を尽くす必要がありますが、その過程で本市と県で相違が生じた場合や、本市の自治事務に対し
県政マターであるかのような事案が生じた場合は、市民のことを第一に考え、和歌山市長として知事に主張すべきことはしっかり主張していきたいと考えています。 次に、市駅前再開発の3点目、図書館及びそれらの文化施設の将来的なあり方と
駅前周辺の活性化には大きな連動性と可能性があるということを踏まえ、市長の所見を述べよとの御質問ですが、
南海和歌山市駅周辺は、本市のまちなかを再生する上で、
JR和歌山駅や和歌山城周辺などと並び重要な拠点であります。また、市駅の西側一帯には、本市の
文化ゾーンである
市民会館、図書館及び博物館がありますが、老朽化が進み、耐震や大規模改修など
公共施設の再構築も必要な状況となっています。 このような中、
南海和歌山市駅の交通結節点機能及び商業機能と図書館や
市民会館等の
公共施設の融合を図ることは、滞留人口の増加、
市民サービスの向上、教育文化の振興、ひいてはまちなかのにぎわい創出が期待できることは議員御提言のとおりであると考えます。 したがいまして、
南海和歌山市駅周辺の活性化とあわせ、図書館や
市民会館等の
公共施設の今後のあり方につきましては、設置場所がいずれの場所になろうとも、建築、改修を行うに当たり、人がにぎわい語らう場所の空間づくりも検討してまいりたいと考えています。 また、議員御指摘の都市再構築戦略事業につきましては、立地適正化計画の策定が必要であり、それに向けての都市機能立地適正化検討事業を今議会に予算計上しております。都市再構築戦略事業は、平成26年8月に創設され、
公共施設のみならず特定の民間施設も補助対象となるとされています。こうした事業の活用も考えながら民間施設とも連携し、複合施設等も視野に入れ、
まちなか再生に努めてまいります。 2点目の
廃棄物処理について、市長の和歌山市における
廃棄物処理に関する大綱をお聞かせ願いたいとの御質問にお答えします。 環境問題への意識の高まりと社会経済情勢の変化に伴い、廃棄物を迅速かつ適正に処理し、快適な生活環境を維持することは、地方自治体に課せられた重要な責務であります。環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築に向けた循環型社会を目指した取り組みとして、廃棄物の排出抑制、再使用、再資源化による減量化の促進、それでもなお循環的利用が行われないものに対する適正処理の確保、さらに、
廃棄物処理事業の効率化を進めていく必要があります。 特に、
最終処分場の確保は重要な課題だと考えています。本市では、内陸部の
最終処分場である日野埋立地が昭和63年に終了しましたが、内陸部での
最終処分場の確保が困難なため、平成8年まで西地区防波堤沖埋立地、それ以降は
大阪湾フェニックスセンターで最終処分を行っています。 しかし、平成39年以降の新たな処分場が現時点で決まっていないという大きな課題があります。長期的に安定した
廃棄物処理体制を確保するには、第3期大阪湾フェニックス事業計画による新たな広域的
最終処分場は必要不可欠であり、また、2府4県168市町村で構成する大阪湾広域処理場整備促進協議会においても必要との認識のもと、平成21年度よりプロジェクトチームを立ち上げ、第3期計画を積極的に進めているところです。
和歌山市民に対し、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図り、安全・安心に暮らせる状況を確保することが責務であり、早急な第3期計画の実現に向け、構成自治体と連携し、国や関係機関に強く要望してまいります。 近年、廃棄物を取り巻く情勢は常に変化しています。その状況に合わせた事業等の展開を行い、
市民サービスの向上を図り、なお一層努力してまいります。 次に、
民間事業者が計画している
本市山口地区は廃棄物
最終処分場としてふさわしい区域なのかどうか、行政的見解ではなく、市長が政治家としてどのような見識があるかとの御質問でございますが、私は
和歌山市長選挙に立候補することを表明した後に山口地区を訪問し、地域の方々に案内していただき、計画地周辺を見学いたしました。埋め立てを計画している場所は、標高、地形、地質の状況、処分場の埋め立て容量から考えますと、地すべりや地下水への影響、水質の保全が図られるのかなどの疑問を持ち、適切な場所ではないと思いました。 地域の方々は、
産業廃棄物最終処分場設置計画に対し、山の崩壊や地すべり、水質汚染や地下水への影響など、生活環境の保全について強い不安を訴えられるとともに、反対運動を展開され、市に対して意見書や要望書、14万4,869筆の設置反対署名が提出されており、地域の方々の意見は十分尊重しなければならないと認識しております。 事業者は、地域の方々の不安を払拭できるような調査を実施し、説明責任を果たすべきであり、その上で市長として関係住民の意見を十分反映できるよう慎重に対処してまいります。 以上でございます。
○議長(寒川篤君) 次に、
宇治田清治君。--35番。 〔35番
宇治田清治君登壇〕(拍手)
◆35番(
宇治田清治君) 皆さん、おはようございます。 去る9月10日、御逝去されました私たちの大先輩で、市議会の牽引役でありました
和田秀教議員の葬儀に際しまして、大変お忙しい中、寒川議長初め各会派の幹事長の皆様、葬儀委員長を務めていただきました尾花市長には大変お世話になりました。厚く御礼を申し上げます。また、議員の皆様方、職員の皆様方には丁重なる御弔問をいただきましたこと、市民クラブを代表いたしまして、心より御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。 和田秀教先生がいつも言っておられた言葉があります。子や孫の時代から和歌山に生まれ育って、住んでよかったと言ってもらえるような
まちづくりをしたいと若いころからの政治信条でした。その志をしっかりと受け継いでいきたいと思います。和田秀教先生、長い間お疲れさまでした。ゆっくりとお休みください。謹んで哀悼の意を表します。 それでは、議長のお許しをいただきましたので、市民クラブを代表いたしまして、市長の施政方針についてお伺いをしたいと思います。 まず、このたびの厳しい選挙戦で当選を果たされ、戦後6人目となる第15代和歌山市長に就任されました尾花市長に対しまして、市民クラブ一同心よりお祝いを申し上げます。県庁を退職され、政治家の道を選んだことは大変な決断だったと存じます。和歌山市を何とかしたい、元気な和歌山市をつくりたい、和歌山市のために頑張りたいという初心をいつまでも忘れずに、本市発展のために邁進していただきたいと思います。 市長は、選挙戦でいろいろなところで、県と市、国が協調して町を発展させていくと述べられておりましたが、大橋市長が誕生した平成14年、9月臨時会の緊急質問で、大先輩であります故奥田義晴先生が、県市協調は、いつの間にか県が主で市が従となっておるような感が過去ずっとあった。県市協調は大事だが、「時には県益と市益が相反するときがあります。そうしたときには、やはり和歌山市長としては、和歌山市の市益をぜひ守っていただきたい」と質問をしています。 先ほどの戸田議員の質問と重複するかもしれませんけども、私も尾花市長には和歌山市長としての誇りを持って、そのことを守っていただきたいと思うのですが、市長のお考えをお聞かせください。 市長は、これまで県庁職員として積み重ねてこられた行政経験をもとに44項目の政策を掲げられていますが、どれぐらいの年月をかけて取り組んでいこうとお考えですか、お答えください。 大橋前市長は、財政再建に懸命に取り組み、一定の成果を出しましたが、まだまだ財政は厳しい状況で、多くの施策を行っていくのは大変であり、所信表明で述べた施策を実現していくためには、優先順位をつけて取り組んでいかなくてはなかなか前に進んでいかないと思います。 新市長には、数年で処理しなくてはならない多くの事業が山積しています。来年には和歌山国体があります。それに合わせて第二阪和国道、京奈和自動車道の早期開通を目指して取り組まなくてはなりません。また、伏虎中学校と城北、本町、雄湊小学校を統合し、和歌山市初の小中一貫校が城北小学校に平成29年開校予定です。それに伴い、伏虎中学校、本町小学校、雄湊小学校といった市内中心部に広大な空き地ができるわけですが、跡地利用については、
中心市街地の活性化に非常に重要な問題として真剣に取り組まなくてはならないと思います。 また、児童女性会館解体後の跡地利用も重要です。開設して40年が経過し、老朽化している市民の台所であります和歌山市中央卸売市場の建てかえについても、道の駅などの観光機能を備えた施設にしたいと市長は所信で述べており、今議会特別会計で中央卸売市場再整備のあり方を検討する費用として1,700万円が計上されており、とても重要な課題だと思います。 また、和歌浦で長い間、高齢者の皆様に親しまれてきた市民憩いの家ほうらい荘の建てかえについても近々の課題です。このことについても先ほど戸田議員からお話がありましたけれども、昭和48年に
南海和歌山市駅にオープンし、40年余り市民に親しまれてきた
高島屋和歌山店が8月31日に閉店しました。後継として、1階に食品スーパーデイリーカナート、2階に、全国展開しているワッツオースリー販売の100円ショップがオープンすることが決まり、ほっと胸をなでおろしているところですが、
まちなか再生に向けての市駅前再開発は、今後重要な課題であります。
市民会館、
市民図書館、
市立博物館といった
文化ゾーンが老朽化をしております。
市民会館は昭和54年、35年たちます。それから、
市民図書館は昭和56年に建設されました。これは33年たちます。
市立博物館は昭和60年、29年といった、こういった
文化ゾーンが大変老朽化しており、これを解体するのか、あるいは耐震化して残していくのか、あるいは移設するのかという判断が今後本当に重要になってきて、検討していかなくてはならない重要な問題だと思います。 また、和歌山県が主体ですが、平成30年度供用開始を目指している和歌山南スマートインターチェンジの整備、和田川の改修工事等もどんどん進み、周辺整備に市が負担しなくてはならない事業が出てくるかもしれません。いろいろと全部お聞きしたいのですが、時間が限られておりますので、今回は国体を含め3点について絞ってお聞きします。 まず、平成27年に開催されますわかやま国体、わかやま大会--障害者スポーツ大会についてお伺いします。 昭和46年に開催されてから44年ぶりに和歌山で開催されるわけですが、昭和46年の第26回国民体育大会黒潮国体は県民総参加で取り組み、男女総合成績、天皇杯で優勝を果たし、女子総合成績、皇后杯でも第2位という優秀な成績をおさめました。本市では12種目が行われ、市民一人一役を合い言葉に総力を結集しました。県内の各地で繰り広げられましたおもてなしは、民泊や花いっぱい運動、ブラジル日系選手の特別参加など、市民の温かなおもてなしと競技しやすい環境に、全国から訪れた選手や監督、観戦者の皆様には大変満足していただきました。 そこでお聞きしますが、和歌山市で開催される競技について何競技あるのか、監督及び出場選手の総人数は何名になるのか、また、国体開催中の各競技会場への来場者は、選手、監督を含めて何名ぐらいになると予想されているのかお答えください。 なぜこんなことを聞くかというと、和歌山へ訪れた選手、監督、家族、観戦者の皆さんが満足できるようなおもてなしができるかどうか大変心配なのです。大勢の人が来るのに、対応する人が足らなくては、満足のいくおもてなしはできません。おもてなしをするための何か特別なことを考えておられますか。ありましたら、お答えをいただきたいと思います。 私は、和歌山市に来られた方が満足して、和歌山市はいいところだ、また家族や友人と訪れたいと思って帰っていただきたいのです。ぜひ万全の体制で取り組んでいただきますことをお願い申し上げます。 次に、尾花市長の専門分野であります道路行政についてお聞きします。 尾花市長は、所信で述べております3つの元気、「産業を元気に」する、「街を元気に」する、「人を元気に」するという「3つの約束」、44項目のマニフェストを実現し、「元気和歌山市」をつくっていくと言われております。また、市長は、積極的で、かつスピード感を持った確かな政治が必要だ、待つことなくみずから道を切り開き、市民のことを第一に考え、市と県が、そして国がその力を結集することが不可欠だと述べられていますが、今日までの国、県、市の組織間のあり方ではなく、新しい取り組みを考えておられると思うのですが、組織的にどのように取り組もうと考えているのか、市長のお考えをお聞かせください。 産業を元気にする項目の中に、京奈和自動車道を第二阪和国道まで延伸し、市内どこからでも10分で高速道路に乗ることができるようにしたいとありますが、これによるメリットと経済効果についてお答えください。 これは大変楽しみにしているのですが、あと5年後ぐらいには供用開始ができるのでしょうか。市長のお考えをお答えください。 また、連動して、各地域とまちなかを円滑に行き来することができる動く町を目指し、松島本渡線、南港山東線、湊神前線などの幹線道路や環状道路の早期開通を県と協調しながら、スピードを持って進めていただくことを強く要望しておきます。 次に、観光の拠点であります和歌山城の整備についてお伺いします。 和歌山城については、本会議を通じて大橋前市長には数々の提言をしてまいりましたが、なかなか実行していただけませんでした。尾花市長には、ぜひ市民の皆さんにとっていいことは、あらゆる手段を尽くしてでも実現できるよう取り組んでいただきたいと思います。 まず、動物園についてお聞きしますが、城内に動物園があるのは日本全国で3カ所しかありません。平成5年12月に奈良の法隆寺とともに日本初の世界文化遺産に登録されました国宝姫路城に、三の丸広場に隣接する姫路市立動物園があります。入園料は大人200円、5歳から中学校までは30円だそうです。2つ目は、神奈川県小田原市にある小田原城であります。ここは、和歌山と似通った小規模な動物園であります。入園料は無料です。そして、本市の和歌山公園の動物園です。 休日になりますと、小さい子供連れの家族がたくさん動物園に訪れています。入園料が無料ということで大変人気があります。日本全国に3カ所しかないお城の動物園を市民参加で活性化させようと、平成20年に結成されたわかやまNPOセンターお城の動物園応援隊の活動から生まれた市民グループわかやまフレンZOOが年に1回開催するZOOフェスティバルというのがあるんですけども、ことしで7回目ということになります。メーンの動物のガイドとか動物のマスコットをつくったりとか、それから、和大生の人に来ていただいて折り紙の動物コーナーをつくっていたりとか、また、飼育員さんの特別展示とかそういったものがあるんですけども、そういったことで市民の動物園を活性化したいという機運も徐々に徐々に高まってきています。 もっと家族連れが訪れていただくようにするにはどうしたらいいのか、これはちょっと皆さんに笑われますけども、例えば、白浜から1頭でいいからパンダを引っ張ってくるとか、もう少し工夫をして旭山動物園のようにいろいろな角度、場所から動物に触れ合えるよう動物園を整備いただきたいのですが、どうでしょうか。 次に、天守閣に登るのにお年寄りや障害者はなかなか登ることができません。ロープウエー等で天守閣に登れるようにできないでしょうか。これは、いろいろな皆さんが質問をされてたことなんですけれども、ロープウエーとか、それから、エレベーターというんですか、ああいうものとか何かできないかということなんです。 また、お花見とか行楽シーズンには大変なにぎわいになるのですが、駐車場が少なくて大変困っています。和歌山城周辺の市営駐車場を開放し、行楽シーズンには無料で駐車できるようにならないでしょうか。 以上3点について市長のお考えをお答えください。 和歌山市内に残る紀州藩時代の武家屋敷遺構門長屋--これ堀止東2丁目にありますけども--が取り壊し寸前になっていたのですけれども、和歌山県が急遽9月1日に建物を譲り受けて移築し、保存していくことを正式に発表しました。江戸時代の武家屋敷、城下町の風情を伝える建物が保存されて本当によかったと私は思っています。 そこで、児童女性会館の跡地事業についてお伺いします。 これは、私の提案ですけれども、児童女性会館跡地に県の購入した紀州徳川藩時代の武家屋敷門長屋を移設してはどうでしょうか。土地は市が提供し、移設費は県に負担していただくということでお願いし、市側は同じ敷地内に市民や観光客が楽しめる土産物売り場や物産展会場、食事どころなどを併設した紀州時代村のようなものを建設してはどうですか。あの場所には幸い夜雨荘、芦鶴庵、岡陽軒といった茶室が3軒もあります。和歌山城周辺には城下町といった風情が必要で、最もふさわしい場所で観光の目玉ともなると思うのですが、武家屋敷遺構門長屋の移設と紀州時代村の建設について市長のお考えをお聞かせください。 和歌山城を本市の観光の拠点としたい思いで、これまで何回か、観光客に人気のある熊本城に同じ思いを持つ熊本城の一口城主であります佐伯先輩議員たちと視察に何回か行きましたが、熊本市の職員の皆さんの熊本城にかける情熱と自信は半端なものではありませんでした。和歌山城は和歌山市のシンボルです。尾花市長、職員の皆様にお願いをします。和歌山城や和歌山城周辺の整備にもっともっと情熱を傾けていただきたいです。 熊本城は平成19年、築城400年を迎え、その記念事業として本丸御殿を復元しました。復元工事は、総事業費54億円をかけて平成15年秋から始まり、平成20年に完成、その年の4月20日から一般公開されており、今も大変な人気でにぎわっています。大広間、大台所、茶室を復元しています。その御殿の中で、当時の武家の食文化を掘り起こした懐石料理本丸御膳が味わえるそうです。3,000円でとてもおいしくて、大人気で、予約しないとなかなか食事ができないそうです。 これは、伊藤代表監査が、この前、熊本で開催された全国都市監査委員会総会研修会に行かれて、熊本城に立ち寄ったときのお話であります。「熊本城のまねはとてもできないけれど、和歌山城はもっと工夫を凝らさないと人が来てくれないよね。」と伊藤代表監査が感想を言っておられました。その話をお聞きしてから、伏虎中学校の跡地や児童女性会館跡地等、和歌山城周辺の土地の活用は
中心市街地の活性化に非常に重要と改めて思い、今回の質問となりました。 以上で私の代表質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 〔議長退席、副議長着席〕
○副議長(
尾崎方哉君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕
◎市長(尾花正啓君) 35番宇治田議員の御質問にお答えします。 県市協調は大事だが、時には県益と市益が相反するときがあるが、そのときは和歌山市長として市益をぜひ守っていただきたいと思うが、市長の考えはどうかとの御質問でございますが、県市協調につきましては、市と県が対等な立場で共通する課題について話し合い、町の発展につなげていくことが大切であり、積極的に進めていきたいと考えています。 仮に、その過程で県と市の考えが相反する場合は、
和歌山市民から市政のかじ取り役としての信託を受けた和歌山市長として、市民福祉の向上に資するよう、しっかりと県に対して主張していきたいと考えています。 今後、市と県が力を合わせ、市の負担をできる限り抑制しながら、
市民サービスの向上を図っていきたいと考えております。 次に、44項目の政策について、どれぐらいの年月をかけて取り組んでいこうと考えていますかとの御質問でございますが、私が掲げている「産業を元気に」「街を元気に」「人を元気に」という「3つの約束」を実現していくための44の政策については、全て計画的に事業着手し、短期でできるものについては任期中の実現を目指し、京奈和自動車道の延伸など完成するまで時間を要するものについては、早期に実現するよう努めてまいります。 次に、平成27年に開催されますわかやま国体・わかやま大会について、和歌山市で開催される競技について何競技か、監督及び出場選手の総人数は何名か、国体開催中の本市への各競技会場への来場者は選手、監督を含めて何名を予想するか、おもてなしをするために何か特別なことを考えているかとの御質問でございますが、まず、和歌山市で開催される競技数は、わかやま国体では14競技16種目、わかやま大会では4競技となっています。 次に、監督及び出場する選手は、わかやま国体では総数で約8,500人となっており、わかやま大会では約3,000人となっています。 次に、国体開催中の各競技会場への来場者についてですが、選手、監督を含め、延べ人数で最大約23万人を予想しています。 次に、おもてなしの件ですが、全国各地から本市を訪れる多くの方々によい印象を持って帰っていただけるよう、和歌山駅や和歌山市駅に案内所を設置するとともに、各競技会場に休憩所や無料ドリンクコーナーを設置し、振る舞いをしてまいります。また、和歌山城などの施設に無料で入れるよう検討しています。そして、これらのおもてなしを実施するためには、市職員だけでなく多くのボランティアの方々の力が必要となります。本市では、ボランティア登録者数の目標を2,015人とし、現在、募集活動を行っています。 また、本市の特徴的なおもてなしとして、選手、監督にお渡しする記念品があります。これについては、現在、市内各地区の公民館や婦人団体等の活動と連携を図り、多くの市民の参加を得て、和歌山の伝統工芸品である紀州手まりをモチーフにした手づくり手まりの制作に取り組んでおり、本市の思い出にしていただきたいと考えております。 一方、この手まりづくりや競技会場を装飾する花を各種団体や学校等で育成していただく花いっぱい運動、さらには、ことし実施しているリハーサル大会へのボランティア従事など実際の活動にかかわっていただいた市民の方々の多くは、国体本番への参加意欲が高まっていると聞いており、市民総出で本市を訪れる方々に和歌山市にまた来てみたいと思っていただけるよう、おもてなしをしてまいります。 次に、きょうまでの国、県、市の組織間のあり方ではなく、新しい取り組みとして組織的にどのように取り組もうと考えているのかという御質問でございますが、私は、今までとは違う国、県、市の連携の形をつくっていきたいと考えています。まずは、市と県で新たな連携会議を設けるとともに、対等な立場で共通の政策課題について常に率直に議論できる協議の場を充実させていきます。 また、本市が必要な事業を進めていくため、財源手当てや市にとって有利な制度の新設などについて、余りこれまで行われてこなかった国への概算要求や予算編成時などに時期を逃さず、国、県への提案や要望活動を積極的に実施していきます。 次に、京奈和自動車道を第二阪和国道まで延伸し、市内どこからでも10分で高速道路に乗ることができるようにしたいとありますが、これによるメリットと経済効果について、また、あと5年後ぐらいには供用できるのかという御質問についてでございますが、京奈和自動車道と第二阪和国道を結ぶことにより、市の中心部から高速道路に乗り入れることができるようになり、市内のどこからでも10分程度で全国につながる高速ネットワークへのアクセスが可能となります。 そのメリットと経済効果については、
交通事故の減少、広域ネットワークの拡大と物流コストの低下などにより、市域内の製造業や農業生産物などの価格競争力が向上するとともに、新規企業誘致も有利に働くと考えています。また、地域振興施設や観光施設などの入り込み客の増加などにより、その経済効果はさまざまな産業へ波及し、新たな雇用も創出されると考えています。 次に、5年後ぐらいには供用できるのかにつきましては、今後ルート決定などを国へ働きかけ、早期に事業化に努め、議員御指摘のように早期に完成するよう働きかけてまいります。 次に、和歌山城の整備について、動物園の整備、ロープウエーについて、また、和歌山城周辺の市営駐車場の無料化についてでございますが、和歌山公園動物園については、本市の中心部にある動物園として家族連れや遠足など市民の方々に大変親しまれ、現在、鳥類、哺乳類を合わせて33種113点の動物を飼育しています。 旭山動物園は、動物の姿、形を見せる形態展示から、行動、生態を見せる環境整備を行い、行動展示を導入したことで注目されています。和歌山公園動物園におきましても、訪れる方々に喜んでいただけるよう、議員御提案のように目玉となる動物の飼育や展示方法の工夫、触れ合いの機会の創出や施設の整備等、動物園の活性化に取り組んでいきます。 次に、ロープウエーですが、現在、和歌山城では、和歌山城おもてなし充実事業の一環で「忍者と一緒に和歌山城!」と題し、歩行が困難な方々を電動アシスト車椅子を利用して天守閣前広場までお連れする登城サポートを実施し、利用した方々から大変喜んでいただいております。現状のこの方法では多くの方を一度にサポートすることができず、ロープウエーがあれば、より多くの方が天守閣前まで行くことができ、和歌山城の魅力を知っていただくことにつながると思います。 これまでも、モノレールの設置等を県を通じ文化庁へ意見を伺いましたが、文化財の保全とは相入れないということで、よい返事はいただけなかったと聞いております。私は、史跡の本格的な価値を損なわず、観光地として多くの方に来ていただけるようさまざまな手段を検討し、登城環境の整備を行ってまいりたいと考えています。 続きまして、駐車場の行楽シーズン、週末の無料化についてですが、和歌山城周辺の市営駐車場は、中央駐車場、和歌山公園駐車場があります。特に和歌山公園駐車場については、行楽シーズンやイベントがある週末には、入場待ちの車が原因で三年坂通りが混雑します。そうした中で、まずは周辺での駐車場の増設について検討し、その上で料金のあり方について考えてまいります。 次に、児童女性会館の跡地利用について、武家屋敷の門長屋の移設について、紀州時代村の建設についてでございますが、門長屋は、江戸時代に県庁の北西部に当たる東坂ノ上丁にあった紀州藩藩士の大村弥兵衛邸の一部と伝えられています。移設先については県と協議していくことになりますが、武家屋敷の門として建造されたものですから、和歌山城周辺がふさわしいと考えており、移設となると一定の広さが必要になり、将来の土地利用の観点から候補地を検討しているところです。 土地、管理、活用、法規制などの諸条件を総合的に勘案しますと、議員御提案の岡公園の児童女性会館跡地は有力な候補地の一つと考えています。門長屋が岡公園に移設される場合は、例えば、既にある茶室と一体となった整備をすることで、歴史的な趣のある景観が形成されると考えます。 また、和歌山城周辺には、土産物物産展会場や土産物売り場、食事どころなど観光客への便利に資するようなものをあわせ持った時代村のような趣のある施設は好ましいと考えております。 以上でございます。
○副議長(
尾崎方哉君) しばらく休憩します。 午前11時12分休憩
--------------- 午後1時10分再開
○議長(寒川篤君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 日程第2の議事を継続し、質問を許します。岩井弘次君。--29番。 〔29番岩井弘次君登壇〕(拍手)
◆29番(岩井弘次君) こんにちは。 まず、去る9月10日に亡くなられました和田秀教先生、忘れられませんのは、昨年の春、4月だったかと思います。先生が議長時代に東京陳情に御一緒させていただいたとき、少しの短い距離やったんですけども、その距離を歩かれることが非常におつらそうでございました。今から考えますと、本当に命を削ってその職責を全うされたお姿を思い浮かべますと、本当に胸が詰まる思いでいっぱいであります。議員団を代表して心から感謝と哀悼の意を表します。本当にありがとうございました。 それでは、議長の御指名をいただきましたので、公明党議員団を代表して質問をさせていただきます。 まずは尾花市長、さきの市長選を勝ち抜かれ和歌山市長に御就任されましたこと、心からお祝い申し上げます。私どもも、推薦政党として応援させていただきましたが、市長の誠実さ、真面目なところ、それでいて信念を貫く強い意志を持っておられる方だと思っております。選挙戦を通して訴えられたこと、約束したことを忘れず取り組んでください。そして、所信表明でも述べられた「3つの約束」、和歌山市の産業、町、人を元気にするため、力強いリーダーシップを発揮されることを心から期待しております。今後とも、どうかよろしくお願いいたします。 さて、今回の市長選、台風の影響もあったとは思いますが、投票率が30.84と過去最低にとどまりました。これまでの各種選挙を見ましても、決して高いとは言えない状況で推移しております。私も、昨年の9月議会で質問しましたが、期日前投票所についてお伺いします。 期日前投票は2004年の参議院選挙から始まり、現在、商工会議所、河北コミセン、東部コミセンの3カ所で行われています。投票率は、その時々の状況により上下していますが、全ての投票者数に占める期日前投票数の比率は、商工会議所1カ所のときが平均約7%、河北コミセンがふえ2カ所になってからの平均が約12%、そして、東部コミセンが増設されてからは平均約16%と推移し、昨年7月に行われた参議院議員選挙では20.3%まで上昇しています。期日前投票所の増加は、間違いなく投票者の利便性を向上させ、投票率の向上に寄与しています。 昨年の質問でも紹介しましたが、あらゆる選挙において、特に国政選挙における投票率で常に全国のトップクラスを維持している島根県の状況を申し上げました。 島根県松江市内の期日前投票所、10カ所あるらしいんですが、小選挙区分全投票者数の約34%を占めた投票所がJR松江駅から徒歩8分のイオン松江店の店内にあり、松江市内の期日前投票者数の3割以上を稼ぎ出す人気投票所を設置していることが大きな要因となっていると考えられます。 同店舗は、松江市内最大の売り場面積を誇る大型
商業施設で、昨年末の衆議院選挙で初めて1階の吹き抜けスペースに期日前投票所を設けました。松江市選管によりますと、期日前の投票率が、前回の衆院選では前々回より12ポイント近く押し上げたそうです。 今回の市長選、
市議会議員補選、確かに投票日当日は天候のぐあいで影響もあったかと思いますが、期日前投票の期間が5日間ありました。今はまだ投票日当日に行かれる方が大半ですが、期日前に投票する場所が近くにないということも大きな理由になっていると思います。やはり投票に行きやすい環境を整備すべきと考えます。 私は楠見地区に住んでおりますが、今回の選挙でも何人かの方から「北コミセンで投票できないのか。」とか、市内南部方面にお住いの方からは「なぜこちらのほうに期日前投票所がないの」といった御意見、御要望を多くいただきました。 そこで、改めてお伺いします。昨年の御答弁では、期日前投票所の拡充方針を策定し、取り組んでいくとのことでした。中核市における期日前投票所の数は平均9カ所です。大型
商業施設や
公共施設等を使用しての期日前投票所を増設すべきと考えますが、現在、どのように考えておられるのかお示しください。 次に、乳幼児等医療費助成についてお伺いします。 この件につきましては、
子育て支援の一環として乳幼児等医療費の無料化を中学校卒業まで引き上げる、特に小学校卒業までの通院費無料化を早期に実現するよう議員団としても長年要望してまいりました。現在、入院については小学校卒業まで、満12歳に達する日以後の最初の3月31日まで、通院については小学校就学前まで、満6歳に達する日以後の最初の3月31日まで、扶養人数による所得制限はありますが、保険診療自己負担分を助成しております。 本年6月時点での中核市における状況ですが、通院について小学校就学前となっている市は43市中15市、その他28市については小学3年生までという都市から18歳になる年度末まで助成しているという都市など、市によってさまざまでございます。助成の内容もいろいろで、自己負担のない市もあれば一部自己負担を求めているところもあります。 入院については、小学校卒業までとなっているのは19市、その他24市は中学校卒業まで、またはそれ以上となっています。実施主体も県制度や市単独、また、折半などさまざまであります。 本市では、県の制度に基づいて実施している状況でありますが、入院については小学校入学から卒業までの間、市単独で助成しております。財政面での負担が大きな障壁となっていると思いますが、ぜひ国等にも要望していただき、子育て世代の負担を軽減し、若年世帯の定住を促すためにも、
子育て支援の一環として乳幼児等医療費の無料化の年齢を引き上げていただきたく望みますが、今後の方針をお伺いします。 最後に、地域包括ケアシステムについてお伺いいたします。 厚生労働省によりますと、2025年における我が国の状況は、75歳以上の後期高齢者が人口の約5分の1を占める時代が訪れ、人類がいまだ経験したことがない超高齢社会になると予測されています。団塊の世代の方々が75歳以上となり、医療や介護を必要とする高齢者が急増し、入院患者の激増や医師不足、高齢者独居や高齢者のみの世帯の増加による介護問題など課題が山積しており、退院後の在宅医療や介護サービスを充実し、早期に在宅復帰ができるようにするとともに、生活支援サービスや介護予防を充実させる必要があります。 また、認知症高齢者は470万人に、軽度の認知症の方を含めると800万人まで増加するとの予測もあります。2025年をめどに、重度な要介護状態となっても、住みなれた地域で医療、介護、予防、住まい、生活支援がシームレスで提供できる安心・安全な
まちづくり、地域包括ケアシステムの構築は喫緊の課題であります。公明党としても、地域包括ケアシステム推進本部を立ち上げ、全国的に取り組んでいるところであります。 尾花市長は、市長選で地域包括ケアシステムの構築も公約の一つに掲げられ、見事勝利されました。また、市長の所信表明でも地域包括ケアシステム構築の推進を明言されています。そこでまず、地域包括ケアシステム構築についての市長の決意をお聞かせください。 地域包括ケアシステム構築には、地域包括支援センターの拡充、認知症対策、医療と介護の連携、介護予防、生活支援など本市が旗振り役となって進めなくてはならない事業が多岐にわたっています。地域包括ケアという視点において担当部署が本市にはないことから、地域包括ケアシステム課--仮称ですが--を新設し、在宅での支援を中核に据えた地域包括ケアシステムづくりに向けた市行政の窓口を誕生させるべきと考えますが、いかがでしょうか、お答えください。 千葉県柏市は人口約40万人、柏市とUR都市機構、東京大学がタッグを組み、豊四季台団地に地域包括ケアシステムのモデル地区を構築しました。豊四季台団地は、本市岡崎の和歌山市営住宅の建設と時を同じく1964年に開発され、建物の老朽化とともに65歳以上の高齢化率が既に40%となっています。この豊四季台団地を含む人口3万人の日常生活圏が豊四季台地域であり、超高齢社会に対応した高齢者が安心して元気に暮らすことができる
まちづくりを目指し、柏モデルがつくられました。 柏モデルの目玉は、市役所、医師会等が連携し、最新の情報通信技術--ICTや研修プログラムを活用しながら、在宅医療を推進するための柏医療連携センターを整備、あわせて周辺地域へ訪問を行う24時間対応の在宅医療、看護、介護のシステムや地域包括支援センターなどを1階に備えたサービスつき高齢者向け住宅が建設されており、全国からの視察が多く、また、その予約もなかなかとれない状況だそうでございます。詳しくは、東京大学出版会より出されております「地域包括ケアのすすめ」を読んでもらえばわかりやすいと思いますので、市長、一度読んでいただき、ぜひ柏モデルの視察にも行っていただきたいと思います。 そこで、最後にお伺いします。千葉県柏市の地域包括ケアシステムのモデル地区となった柏モデルを参考に、岡崎の市営団地建てかえの際に、1階には診療所、地域包括支援センター、24時間訪問看護、介護事業所などを併設し、2階以上は市営住宅とする和歌山モデルを構築すべきと考えますが、市長の見解をお聞かせください。 以上お伺いをいたしまして、公明党議員団を代表しての質問とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(寒川篤君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕
◎市長(尾花正啓君) 29番岩井議員の御質問にお答えします。 乳幼児等医療費助成について、
子育て支援の一環として乳幼児等医療費の無料化の年齢引き上げを望み、今後の方針をお伺いしたいとの御質問でございますが、議員御指摘のとおり、
子育て支援の一環として子供の医療費助成制度は意義のある施策であると考えており、医療費を初めとした子育てに係る経済的負担の軽減を図るため、中学校卒業までの入院費の無料化引き上げについて来年度からの導入を検討してまいります。 さらに、地方の少子化対策、
子育て支援は国としても重要な課題であり、国の制度としての子供医療費助成制度を早期に創設することを、今後、国に対し強く要望してまいります。 次に、所信表明で言われた地域包括ケアシステム構築についての市長の決意についての御質問ですが、急速な高齢化の進展に伴い、高齢者の単身世帯、高齢者夫婦のみの世帯や認知症高齢者の増加が見込まれ、また、今後、社会を支える生産年齢人口が減少していく中で、高齢者が長年住みなれた地域で健康で安心して生活できるよう、住まい、医療、予防、生活支援が一体となった地域包括ケアシステムの構築は喫緊の課題となっています。 本市としては、認知症施策や新総合事業等における高齢者個人に対する支援の充実やそれを支える地域づくりを推進してまいります。また、高齢者の生きがい活動を支援する介護ボランティア制度などや、地域包括ケアシステムの中核機関となる地域包括支援センターの増設も含め、検討してまいります。 次に、地域包括ケア構築には、地域包括支援センターの拡充、認知症対策、介護予防、生活支援など事業が多岐にわたることから、地域包括ケアシステム課を新設すべきと考えるがどうかとの御質問でございます。 第6期における介護保険制度の改正では、団塊の世代が75歳以上となる2025年問題を見据えて、持続可能な制度とするための施策が打ち出されております。その一環として、要支援認定者の訪問介護と通所介護のサービスは、市町村が実施する新総合事業に移行することとなり、その適切な事業を市が構築し、運営する必要があります。また、認知症高齢者の対策が大きな課題となっており、認知症予防や介護予防に重点を置く事業をあわせて行う必要があります。このことから、地域包括ケアシステムが円滑に導入できるよう、御指摘の課の設置も視野に入れ、効果的な組織体制の整備を検討してまいります。 次に、千葉県柏市の地域包括ケアシステムのモデル地区となった柏モデルを参考に、岡崎市営団地建てかえの際に、医療機関、介護事業所、地域包括支援センターなどを併設し、2階以上は市営住宅とする和歌山モデルを構築すべきと考えるが、見解はどうかとの御質問でございます。 岡崎団地の建てかえにつきましては、現在、入居者の住みかえを優先しております。住みかえが完成した後の計画におきまして、地域包括ケアシステムの導入に向けた24時間対応の定期巡回・随時訪問対応型訪問介護看護事業所等の介護事業所や医療機関等を公募し、システムの構築に向けた検討を行いたいと考えております。 以上でございます。
○議長(寒川篤君) 川端
選挙管理委員会委員長。 〔
選挙管理委員会委員長川端正展君登壇〕
◎
選挙管理委員会委員長(川端正展君) 29番岩井議員の代表質問にお答えします。 大型
商業施設や
公共施設等を使用しての期日前投票所を増設すべきと考えるが、現在、どのように考えているかとの御質問です。 期日前投票所の増設については、有権者の皆様の投票環境の改善に資するため、現在、実施に向けて検討しているところです。具体的には、全てのコミュニティセンターにおいて実施の可否の検証を行うとともに、既設の期日前投票所とのエリア調整を図りながら、まずは本市の北東部に1カ所、南部に1カ所の増設が必要であると考えています。 実施時期については、現在、推進している総合行政システムの最適化に伴う住基系システムが本格稼働する平成27年5月以降を予定しています。 また、市民の往来が多い
JR和歌山駅周辺などでの実施についても、投票の秘密や選挙の公正を確保できるかの検討を行い、問題がなければあわせて実施していきたいと考えています。 以上でございます。